ひとりじゃないから





「なんで?」




「なんでってそんなもん。勉強頑張ってもらわないと。」





「あ。」





「あ、忘れてたな~。自分が受験生ってコト。」





ほんと、すっかり忘れてた。




今まで、ゆーすけ以外に受験のことうるさく言われることなかったから。





「ごめんね、ゆーすけ」





「ほんとだよ。俺も一緒に頑張るんだから、忘れてもらっちゃ困るからなー?」





「はーい」





「ん、気が抜けた返事でよろしい!」




「なにそれ~」





ゆーすけは、アキの落ち込んだ気持ちを治すのの天才だと思う。





だってね、今も、いつでも、ゆーすけはアキのこと、笑顔にしてくれんの。