『ハァ…』


健太君に気づかれないように私は小さくため息をついた


『ついたよ』


俯いていた顔をあげると、ちいさなアパートがあった


『狭いかもだけど、上がって』


『おじゃましまーす…』


中は狭いけど、なぜか安心感が出て来た


『何作ってくれるの?』


ニコニコとした笑顔で、健太君は私に聞いてきた


『オムライスでいい?』


『うん!』


そう言うと健太君は、私にいきなり抱きついてきた


『!』


始めはびっくりしたけど、私も抱きしめ返した


健太君からしたら、私って都合のいい女なのかな…?