「綺麗だね。ここの、バラは」 「でしょ!」 「毎日手入れしているのかい?」 「えぇ、もちろん。お母様が残してくださった大切な場所だから…。」 私のお母様は、私が2歳のときに病気で亡くなった。 もともと、体が弱かったお母様はあまり外に出れなかった。 だから、この庭の水やりなどが唯一の楽しみで毎日お世話をしていたそうだ。 お母様の顔は、あんまり覚えていないがぬくもりだけはしっかり覚えている。 暖かいおのぬくもり…。