恭平の顔が歪む。
「…―蘭。」
恭平の細い声が響いた。
そんな恭平の姿を見て、なんでそこまでするのだろうと思う。
私なんてほっといてくれたらいいのに。
どうせ、このまま行けば闇に落ちて行くのに。
私が怖いのはまだ闇の中に光が見えるから。
完全な闇ならいい。
でも少しでも光があると、どうしても逃げたくなる。
暖かい優しい光の中に。
学校に行ってもしも隼人や龍に会ったら、私は逃げてしまう。
優しすぎる仲間のもとに。
だから恭平。
そんな顔して心配しないで。
私にとって恭平も光だから―…。
お願い―…
私は弱いの。

