私は―…紅龍を捨てないといけないのだろうか? 私は裏切り者なのだろうか。 私はもう戻れないのだろうか。 紅龍―…仲間の元に。 そう考えれば目に涙が溜まる。 でも流れる事はなかった。 …―もう答えは決まってるから。 手を自分の目の前で大きく広げる。 薬指で光るリング。 母さんから貰った黒桜会の証。 私は紅龍を裏切りった。 私は紅龍を捨てた。 私は、黒桜会二代目になる。 過去を―…皆を仲間を忘れて。 無理矢理にでも頭から消して。