どこかで誰かが…

「あれ?ゆっこはまだ?」

「そーだね。」

「どーする?はじめとく?」

「うん。じゃあ、アップ!」

「はい!」


体育館内を走りだす女子部員達。


走り終わって、ストレッチに入った頃


「ごめんねー。」

「あー来た来た。」


ゆっこはやって来た。


「どーしたの?」

「ん、ちょっとね♪」

「ん?…なんか、ご機嫌じゃない?」

「そ?」


実のことを言うと、
ゆっこは部室に向かう途中、清瀬に引き止められていた。


「え、佳菜子が?」

「一番に“ゆっこちゃん”ってさぁ。」

「えっへっへっへ!」

「嬉しいの?」

「そりゃあね。」

「そーなんだ。…じゃ、これからもヨロシク頼むわぁ。」

「え?」

「あいつ、独りで弁当食ってたから。」

「…やっさしいんだね。」

「まぁね、ホントはさ、一緒に通うはずの奴が、他んとこ行っちゃったからさ。」

「…もしかして彼氏?」

「いや、…友達。」

「あ!あんたの彼女だ。」

「ちげーよ。」