どこかで誰かが…

「だな。じゃ、帰ろーぜキヨ!」

「ん。堀口、おまえはどーする?」

「あ、私は約束があるから。」


すると大沢は、

「え、それマジで言ってる?」

と、ゆっこや吉田、そして高木に阿部の顔までもジロジロと見渡した。


その威圧感に、

「いーよ佳菜子。水着なら、また今度さぁ…」

誘導されるように吉田が言うものの、

「だから、またね!」


皆の前で、こうもあっさりと突き離されては、引き下がるしかない大沢は、

「ん。じゃあな!」

それでも余裕な態度をしてみせ、清瀬と歩いていくのだった。



「ねぇ、良かったの?」

そこには、気まずい空気が漂っていたが、

「いーのいーの!気にしないで!」

「それは…ムリ!気になる〜!ね、実際、どーゆー関係?」

吉田の無邪気な追求のおかげで、

「清瀬の友達だよ。二人ともサッカー部で、」

「だって“佳菜子”って呼んでたじゃん?清瀬の方は“堀口”なのにさ!その違いは大きくない?」

皆の足が動きだしたと言うのに、

「元カレなんじゃねーの?」

高木のつっこみに、再度、その足並みが止まった。


「違う違う!アレの元カノが私の友達だったの!その子が私を名前で呼ぶから、いつのまにかアレも、私を名前で呼ぶようになって…」

「なーんだ!つまんないのー!」