どこかで誰かが…

「うるさい!…って言うか座れば?どっちが病人なんだっつーの。」

「病人じゃねーよ。ただの検査入院。24時間様子を診るんだと。一瞬気絶したから、頭打ったかもしれないって」

「大丈夫なの?」

「あぁ、頭には外傷も痛みも無いんだ。肩の打撲と、チャリの大破が一番の痛手だよ。」

「よかった…」


佳菜子が素直に安心してくれているのが伝わった。


そんな佳菜子を見て、実は清瀬も安心した。


意外なことで仲直りができたと思ったからだ。


(仲直りするのも命懸けだ…)

とは、まさか言わずに、佳菜子の隣に腰掛ける。


「…ありがとうな。」

「…」

(あれ?これはマズい感じ?俺、やっぱり許してもらえてない?)

その時だった。

「どうしようかと…」

「え?」

「あんたがいなくなったら、どうしようかと思って…」

「…」

「怖かった…」


うつむく佳菜子の声が震えていて

思わず抱きしめそうになった清瀬だが…

あんなことがあったあとだ、
ここはグッと堪えて、

「縁起でもない事、言うなよ。」

必死に気持ちをごまかした。

すると、

「だって…これから誰に相談すればいーのって…」

(そこかよ〜!)