どこかで誰かが…

「なんか飲むか?」

「いー。すぐ戻るから。」

「ん。」


清瀬は箸を取り、さっきまでそこに居たであろう、缶ビールとリモコンが置かれたリビングの床に座り込んだ。


再スタートされたビデオを見ながら、ソファーに腰掛ける佳菜子。


「わー、なんか懐かしいー!」

「この夏からの新スタメン。」

「……この子がキャプテン?」

「そ。」

「で、こっちの子がエース的存在だ。」

「よくわかるなぁ、」

「でしょ。しっかり者のキャプテンのおかげで、エースが目立てるんだよね…」

「こいつがサワだって言いたいの?」

「で、…こっちはあんた。」


佳菜子はテレビ画面に指を差しながら前に来て、そのまま床に座った。


「俺は副キャプ。」

「それは、いつでも大沢とチェンジできるようにでしょ?思いっきりハジケれるようにって、先生がキャプテンって足枷は着けないでおいたんだよ。」

「…」

「不器用だもんねぇ。」

「…そんな風に見てたんだ?」

「え?」

「てか、見ててくれてたんだ…俺のこと。」

「当り前でしょ。なに言っんん」

「…」

「…」