どこかで誰かが…

「よく分からないの!この目で見たワケじゃないし、ただの変質者かも」

「変質者ぁ?!それだって立派な犯罪だぞぉ!」

「痛いって!!」

「あ、…ごめん。」


清瀬が放した腕を、もう片方の手で擦る佳菜子。

ソレを見た清瀬自身も、ムキになってしまったコトに気まずさを感じている時…

「あのね…実は………」


佳菜子の口から、渋々、あの日のコンビニでの出来事が語られはじめた。


「なんで言わなかったんだよ!」

「間違いかもしれないと思って…実際、あれから何もないし」

「何かあってからじゃ遅いだろ!…だいたい、さっきあんなに怯えてたくせに、何も無いことナイだろ!」

「だから早く帰ってるじゃん!」

「んなコト言ったって、この時間冬になったら真っ暗だぞ!」

「…」

「…おばさんは?」

「知らない。言ってないもん。」

「じゃあ、片桐くんも」

「お願い!このことは絶対言わないで!誰にも!」

「…ったく…」

「何よ?」

「つーかさ…おまえら何のためにつきあってんの?」

「えぇ?」

「相手の意思を尊重したいとか、心配かけたくないとか…はぁ?って感じなんすけど!」

「なに?急に 」

「守ってやるコトもできないで、何が彼氏だよ!つきあってる意味ねーじゃん!」

「しょうがないでしょ!」