どこかで誰かが…

こうして、自分の気持ちに嘘をつくことで、周りにも嘘をつき続けなければならなくなり…


《「ねぇ、かーくん。」

「うるせぇ!その呼び方、止めろって言ってんだろ!」

「…どうして私のコト避けるの?!」

「勘違いされて迷惑なんだよ!」

「もしかして、好きな人がいるの?」

「…いるよ。」

「えー、だれだれ?」

「うるせーなー。おまえみたいになぁ、メソメソなんかしない、頭の良い明るいヤツだよ!」

「…分かったぁ!」

「え?」

「誰か分かっちゃったもんね〜!ふーん、そーなんだぁ!」

「馬鹿!おまえ、絶対に誰にも言うなよ!」

「オッケ〜!清瀬く〜ん!」》


まだ、何が恋かも知らない頃、

自分が口にした条件と当てはまる女子を見つけると、
不思議なことに、その子のことがやたらと目につく様になってくるのだった。


また、嫌いなヤツほど鼻につき、当時は喧嘩相手だった大沢のことを、空手未経験者だからと佳菜子がかばう度、一層、憎らしく思えてきて…
それならばと、逆に大沢と仲良くなってやった。


おかげで、なんともないフリさえしていれば、接していても、問題は起こらぬものだと学ぶことができた。