どこかで誰かが…

「おいおいおい。考えすぎだろ…どーした?」

「…おまえはイーよなぁ。」

「そんなに?」

「マジだよ。こんな気持ち初めてなんだ。最近、いつも佳菜のこと考えてる。」

「それは、結婚…とか?」

「…前にさ、カナダ研修に行ったじゃん。スゲー良くってさぁ!」

「あ〜、連れていきたいんだ?」

「…無理だろうな…親から離れられないだろ?」

「そんなにすぐの話?」

「…いんや。」

「ふっ、…焦るなよ。」

「…」



自分が何になりたいのかすら、
まだ、見い出せずにいる佳菜子が悩んでいるのを見て知っているだけに、

かなり身近で、現実的な焦りに直面する片桐は、
ソレに関する“あること”を、
誰にも言えず悩んでいた。


もちろん、佳菜子は気づきはしていなかったのだが、


(なんかアルなぁ?)


何かは分からないが、
なんとなく感づいていた清瀬だった。