どこかで誰かが…

「…」

「そんなのが、いつまでも続くはずがなかった。向こうも気付いてたんじゃないかな?このままじゃダメだって。でも、もうはじめからはやり直せなくて…だから別れることにした。しいて言えば、もうちょっと、違うことがしてあげられたんじゃないかって後悔してる。」

「でも、勉強になったじゃん。寂しい時は寂しいって言う!会える時は会って楽しむ!幸い、片桐さんがアクティブな人だから、部屋に閉じこもる事もなさそうだしね!ま、たまには、愛の営みも必要とは思うけど…」

「それがね、向こうがその気がナイみたいで…これでいーのかな?あ、私はね、今のままでも十分楽しいんだよ!ただ、あの人も楽しいのかなぁって…」

「聞いたことは?」

「あるよ。楽しいって言ってる。でもそれって、私が居なくても楽しんじゃないかって思ったりしてねぇ。」

「どこでも何でも、一人でこなしちゃう訳だ!大人なんだか子供なんだか分からないね。」

「それ以外の愛情表現は、これでもかってくらい感じるんだけどね!」

「急に惚気て、なに?」

(大地くんも言ってたけど、高校生にでも戻ったように、胸がキュンーってしたりして…)

「佳菜子と結婚する条件は出張の無い職場じゃないとだね。佳菜子も転勤にも付いていけるように、完全な専業主婦になってさ…ってことは、就職も、腰掛け程度て良いって訳だ!」

「そんなぁ〜!」

「だって、就職大変そーだよ。」

「それ、高梨さんが?」

「愚痴ってばっかだよ。」

「…そっか。(ハワイになんか行ってて大丈夫なのか?)」


結婚なんて、もちろんまだ、考えてなどいないが、
片桐の就職活動について、多少なりとも気に掛かる佳菜子だった。