どこかで誰かが…

「佳菜ちゃん、とっくに消してた?」

「まだ。て言うか、存在すら忘れてた。だいたい一回もメールのやり取りしてないし。」

「マジで?」

「あとで消しておく。」

「あ!でね、片桐さんが言ってたよ。“また、いつでも飲みに来て下さい”って。でも、あたしはもう行かないけどね!」

「…彼女いるしね。」

「違うの!こないだの合コンで、チョーいー感じの人がいて!それでね……」

(はいはい。懲りないね…)


もうしばらく話に付き合い、電話を切ると、
さっそく、秋山のアドレスを削除ページまでもっていき、

「これにて終了〜。」

と、決定ボタンを押した。


(終わった。…もう、会うことはナイなぁ…)


それは決して、秋山のことではなかった。