どこかで誰かが…

「へー、情熱的。」

「ひとり言でだよ。隣で心の声を聞かされてたワケ。…あー見えて一途なんだよなぁ。」

「なんか、妬けてくる。」

(ふ〜ん。人は見掛けじゃ分からないもんだ。)

「ね、昔の写メとか無いの?」

「あれから何回機種変してると思ってんの?」

「じゃあ今度、写真持ってきて見せてよ。」

「元カノの?」

「片桐さんのにきまってんでしょ!」

「…探してみる。」


こんな話をされているとも知らずに、片桐は忙しそうに働いていた。


「忙しそうだなぁ。」

「週末だからねぇ。」

「先輩、明日予定ないのかな?」

「ダメならダメって言うでしょ。」

「佳菜ちゃんは?」

「バスケあるけど午後からだから。」

「その、バスケの後は皆で飲んだりするの?」

「あー、あるみたいだよ。私は行かないけどね。」

「なにそれ?何のためにサークルに入ってるわけ?」

「え?」

「全然交友持ててないじゃん。」

「そんなことないよ。飲み会だけの日は参加するようにしてるし。」

「ふーん…なんか、面白くなさそ。あたしと佳菜ちゃんてさ、根本的に違うんだよね!」

「おいおい!酔ってんの未央里ちやん?」

「は?全然。」

「飲むペース下げたほうが良いんじゃね?次も行くつもりなら…」

「何言ってんのぉ!大丈夫だよ!…でも、ちょっとトイレ。」