どこかで誰かが…

地元の駅につくと、清瀬がクルマで来て待っていた。


ププッ!

クラクションで気付いた佳菜子が近寄ると、
運転席から手を伸ばし、中から助手席側のドアを開けて一言。

「お疲れ。」

そして佳菜子は、

「…ありがとね。」

申し訳なさそうにクルマに乗り込んだ。


「そろそろ、かーくんを解放するように、お母さんに言っとくから。」

「ふっ、いーよ別に。今日は偶然家に居ただけだし。」

「…ゆっこちゃん元気?」

「相変わらず。」

「しばらく会ってないなぁ。今度電話してみよっと。」

「…なんかあった?」

「ないよ。」

「はやっ。」

「…」

「おまえも大変だなあ。おばさんがこれじゃ、男なんかできねんじゃね?」

「だいたい、あんたが居れば外泊オッケーってのも、よく分かんないよね。」

「あははは。信頼されてるって訳だよ!」

「成長が感じられないんじゃないの?」

「いつまでもガキと思われてんだろうなぁ。絶対、手ぇ出せねーよ。」

「?…手?」

「ま、ムラッてこなきゃムリだけど…そーゆー意味じゃ、おまえも成長感じねーな。」

「お互い様です。」

「つっ!可愛くねーなホント。」

「可愛くなくて結構!どうせ、どこにでもある顔だし。」

「ん?何ソレ?」

「別に!なんでもない!」

「?ワケ分かんね。」