どこかで誰かが…

こうして二人は、
授業開始のチャイムが鳴っても、教室には戻らず、

「え?じゃあ、大沢くんとヨリを戻したってこと?」

久しぶりの談話に、花を咲かせるのだった。


「だって戻すも何も、別れてなかったと言うか…」

「ちょっと!ハッキリさせてないの?」

「だって…」

「あたし言ったよね?ハッキリさせなきゃダメだよって!」

「でも、向こうも同じ気持ちだと思う!」

「同じ気持ちって?」

「私を必要としてくれてるから」

「…なるほど。…それはさ…あの…うんっ!…体…ってこと?」

「!」

「ごめん、変な言い方だね。…でもさ、部屋で二人っきりになったら…ねぇ!」

「…大沢ってプライドが高くてね、試合で負けたのは自分の責任だって思ってるの。でも、チームメイトからしてみれば、そんなの、ただの自惚れでしょ?」

「まぁね。…サッカーは一人じゃできないもんね。」

「それがきっかけで、引退した途端に仲間と亀裂ができちゃったらしくて…」

「人間関係に問題ありだね。」

「清瀬とも、今、こんなだし…」

「あたしはてっきり、カズに原因があると思ってたから。」

「清瀬に原因?」

「あ、ううん、なんでもない!」

「清瀬にはコンプレックスがあるみたいでね、」

「それ、さっきも言ってたね。」

「だから今は、私だけでも、側に居てあげたいの。」