どこかで誰かが…

「ぷっ!可愛い!」

「!」

「て言うか、やっぱり羨ましい!」

「ふっ、なんだよそれ…」

「佳菜子、大丈夫かなあ?」

「…」

「あんただって、これから大沢くんと、どーすんの?」

「さぁ…あいつにキレたのなんか、小6以来だかんなぁ…」

「そーなの?喧嘩ばっかりだったんじゃないの?」

「チームメイトになってからは、気ぃ使ってたっつーか…シカトすることはあったけど…どんだけムカついても、キレることはないようにしてたから。」

「どーして?」

「いつも周りから比べられてさ、“アイツとは違うんだ”って、自分なりのアピールだったんだ。」

「あたしから見たら、全然違うんだけど。」

「そーなんだよ。だから比較されんのはムカついた。でもムキになったら同じレベル…それ以下だって思って…心のどこかではさ、自分より、アイツの方が劣ってるって思ってんだ、俺。」

「違うの?」

「実際に、評価されてんのは…」

「あたしは、カズの方が勝ってると思うよ!」

「…こうして劣等感に思ってる時点で、俺の方が…ガキだよ。」

「今まで我慢してたんだね…今日のアレにはビックリしたけど、でも、違う一面が見れて、あたし的には良かった!」

「封印が解けたな…」

「明日から皆の態度が違うかもね。優しい先輩から一転して、怖い先輩だもん。」

「じゃあ、これを期にスパルタ式の、スポ魂サッカー部に変えていくか。」