どこかで誰かが…

「はー?」

「女の扱いなら、お手のモノってか!?」

「…調子にのってんのはどっちだよ!ふざけんな!!」


ついに清瀬が、大沢の胸ぐらを掴み、


「どの口が言ってんだぁ!あーっ!!」


まるで別人のような形相で、力一杯、壁に押し付けた。


練習や試合の時でさえも、見せたことのない清瀬の様子に、
ゆっこをはじめ、部員達も対処に戸惑っていると、

さらに激しく揺さぶりながら、壁に叩きつけはじめる清瀬を、


「かーくん!!もーやめてって!」


結局佳菜子が、大沢との間に入り込むようにして止めたのだった。


清瀬が力を緩ませると、
跳ね返すようにして、大沢は手を払い除けた。


ついでに、佳菜子がよろけ、清瀬が支えるのを見届けると、

「…」

何も言わずにその場を後に…



「村井くん、ごめんね!皆も、ごめんなさい!」

「佳菜子こそ大丈夫なの?!」

「ちょっと…」

ちらっと清瀬を見て、

「私、行ってくる!ホントごめんね!」


佳菜子は大沢の後を追って、その場を去って行った。