どこかで誰かが…

「最近、村井くんと帰りが一緒になることがあってね、」

「そーだってね!それなんだけどね、」

「こないだ、偶然に高木くんの話がでて…」

「え?」

「…元気…なのかな?」

「佳菜子?」

「!あ、違うよ!へんな意味じゃなくて、なんて言うか…」

「心配?」

「そんなんとも違くって…」

「…あたしはこう考えてる…今頃、バスケを思いっきりしてさ、友達もできて…女子達もほっとかないだろうなーって…ね。」

「うん。…だよね。」

「…逃した獲物は大きかったって感じ?」

「それは…」

「大丈夫!誰にも言わないから!…しかし、もったいないことしたよねぇ、ホント。」

「ゆっこちゃんは、もう、なんともないの?」

「あたしはホラ、片思いだったから…佳菜子と違って。」

「…」

「もしかして後悔してる?」

「って言うかね、不意に思い出すことがあるの。…色のせいかな?」

「色?」

「高木くんの色…夕焼けとか、その色を見るとね、顔や匂いが思い浮かんできて…大沢の色とは違うんだよね…」

「んー、その感覚、よく分かんないんだけど…例えば?」

「うん。大沢はね、その時その時で色が変わるの!赤だったり、緑だったり、」

「信号?」

「あははは。」

「で、高木は?」

「…オレンジ。」