どこかで誰かが…

友達として、ストラップの行方から気まずくなった、大沢のことや、
先輩として、後輩の恋の行方が、気になっている清瀬。


もちろん、気になっているだけで、口は出さずに見守ることに…

そんな時、

「お疲れ。」

部室のそばに、清瀬を待つゆっこの姿があった。


「ひとり?」

「うん。佳菜子、駅前の本屋に寄って帰るって。」


その途端、

会話を聞いていた1年が、早足で横を通り過ぎ、
前を歩いてたノッポの村井に耳打ちすると、猛スピードで走って行くのを、清瀬は見逃さなかった。


「ねー!聞いてる?」

「え?あ、ごめんごめん!なんだっけ?」

「だから!日曜日、練習何時に終わるの?って聞いてんの!」

「あー、午後練だからー、今日と同じぐらいかなあ?」

「そっか…」

「おまえらは」

「日曜は試合じゃなければ練習無いもん!」

「試合は?」

「今んとこ無い…つーか、入れないと思うよ。」

「なんで?」

「顧問の結婚記念日だから。ちょうど日曜だしね。」

「よく知ってんなあ。」

「あの顔でバレンタインに入籍なんて…ウケねらいでしょ。一発ギャグみたいでさぁ、バレンタインって言えば思い出す〜♪みたいな。」

「季節の風物詩だな。」

「…そっか…練習かぁ。」

「帰り、家に寄るよ。」

「うん!」