こういう時、何もかもがもどかしく思える。
やけに長いエレベーターの中。
いっこうに開かない扉を見つめながら苛立ちと焦りだけが増していく。
こうしてる間にも果歩は…
時間が経てば経つほど嫌な考えしか浮かんでこない。
くそっ、何でよりにもよって俺の部屋は最上階にあるんだよ…
そもそも何でここは20階建てなんだ。
意味の分からない独り言。
そんなくだらないことでさえ腹が立ってくる。
「果歩、頼むからいなくならないでくれ…」
変な考えだけは起こさないでくれ…
そう願いながらギュッと拳を握りしめる。
それから間もなくして、やっと目の前の扉がゆっくりと開き、俺は急いで駆けだした。



