それから心配になった俺は、白衣のポケットから慌ててケータイを取り出し、もう一度果歩に電話をかけた。
……。
けれど、繋がらない。
ついさっき電話した時は普通に繋がったはずなんだけれど…
「悪い、明日までに提出しなきゃいけない資料代わりに作っておいてくれないか?」
本当は明日の会合のために、今日の夜ぎりぎりまで残ってやるつもりだったんだが…
今はそれどころじゃない。
一秒でも早く帰って果歩の顔が見たい。
「ったく、しょうがないわね…この借りは高いわよ」
「ああ、何でも好きな物おごってやる」
何故か嫌な予感がする。
俺はその日仕事を終わらせると急いでマンションまで車を走らせた。



