見つめ合ったまま目が反らせない。
相変わらず黙ったままの陽生。
きっと私の言葉を待ってるんだと思うんだけれど。
それから少しして突然陽生の手が緩んだ。
私の視界からスッとその姿が消えたと思ったら、何故か急に立ち上がり、ベッド脇に置いてあったカバンの中から何か紙みたいなものを取り出した。
「悪いな。本当はもっと早くに言おうと思ってたんだけど…」
そう言って私の目の前に差し出されたのはA4サイズぐらいの茶色い封筒。
「なかなか言い出すタイミングが見当たらなくて」
「……えっ?」
私はゆっくりと顔を上げた。
「少し調べさせてもらった」
「えっ…」
「さすがにこのままじゃよくないかと思ってな」
「…しら…べる?」



