「それより陽生仕事は?もうそろそろ支度しないまずいんじゃない?」
ふと時計を見てハッとした。
今日は平日で、こんなにゆっくりしてる場合じゃない。
私は夏休みだからいいけど、陽生はそういうわけにはいかないもんね。
「ねぇ、陽生もう8時過ぎてるよ。診療9時からでしょ?ほら、早くしないと」
私は慌てて立ちあがる。
よく見たら2人ともまだパジャマのままだ。
さすがにこのままじゃまずい。
とりあえず急いで支度しなきゃ!
そう思いながらサイドテーブルにグラスを置く。着替えようと慌ただしくクローゼットに足を向けようとして――
「果歩」
陽生が突然私の手を掴んだ。
…え?
ビックリして振りかえると、そこには座ったまますごく真剣な顔をした陽生が私を見ていた。



