「だったら、別に謝ることねーよ。それに、沙希にはあれぐらいはっきり言った方がよかったのかもしれないし」
「えっ?」
「相当堪えた顔してたぞ。果歩に言われてやっとことの重大さが分かったんじゃないか?」
「…重大さ?」
「ああ、だからそんな顔するな、果歩の真剣な思いはあいつにちゃんと伝わってるよ。
きっと今頃自分の言った言葉に多少なりとも反省してると思うし」
「陽生……」
「それに沙希には美佐子さんもついてるし、大丈夫だから、な」
頭をポンポンと撫でられて、さらにギュッと抱き寄せられた。
その温かさにまた、少しだけ涙腺が弱まりそうになったけれど、あえてゆっくり顔を上げて「ん…」と笑って見せた。
そうだよね。
私が今ここで落ち込んでてもしょうがないよね。
こればっかりは沙希自身が乗り越えなきゃいけない問題なわけで。
きっとこれから私が想像する以上に大変なことが待ってるかもしれないけれど。
でも…それでも。
ちゃんと相手の彼とも話し合って未来を見つめてほしい。
お腹の子供のためにも…



