「冗談じゃないわよ!ふざけるのもいい加減にしなさいよ!
人の命なんだと思ってるのよ!」
目を見開く沙希に容赦なく冷たい声を浴びせた。
「そんな投げやりにしか思えないなら、産むのなんてやめちゃいなさいよ!産まれてくる子供が可愛そうよ!」
「なっ…!」
口が勝手に動く。
苦しくて、苦しくて。
たまらず胸元をギュッと握り締めた。
だって。
だってこんなの……
「産まれたらそれで終わりじゃないのよ!」
ご飯だって食べるし、風邪だってひく。
しょうがないなんて、そんな簡単な言葉でかたずけてほしくない。
「そこからが本当の始まりなのに…」
そんな残酷な言葉なんて…
愛のない言葉なんて聞きたくなかった。



