甘い体温②・前編・


「決めた。私一人でこの子育てる」



……はぃ?



一瞬自分の耳を疑った。


っていうより理解ができなかった。



「はぁ?沙希あんた今何つった?」



同じく、美佐子さんも呆気にとられた声を出している。



「もう決めたの!私この子一人で育てるから!」



ピシャリ言いきった沙希に部屋がし〜んと静まりかえる。


いったい何がどうなったらこういう考えにたどり着くのか。


一人で育てるって……


隣の陽生も呆れたようにうなだれてしまった。



「あんたバカ?」



すぐさま美佐子さんが顔をヒクつかせながら言葉を放つ。


その言葉に私も納得したように頷いた。