甘い体温②・前編・


それに…


現実問題もし、私も今陽生の子供を妊娠したとしたら?


恋人だし、当たり前だけど私と陽生だってそういうことはしてるわけだから、けっして人事じゃないんだよね。


毎回ちゃんと避妊はしてくれてはいるけれど、それでも100%安全なわけじゃないし。


たまたま今までが運がよかっただけで、この先そうならない保証なんてどこにもないんだ。



そうなったら…


そうなった時、私だったらどうするんだろう。



……私はどうしたいの?




「ん?どうした?」



ふと陽生の方を見た瞬間、目が合ってしまった。



「ううん。何でも…」



私は慌てて顔を横に振ると、視線を逸らした。


ぎゅっと上から手を握られたけれど、何故だか握り返すことができなかった。




結局、私も沙希と同じなのかもしれない。


まだまだ自分のことだけで精一杯で、正直そういうことを考えられる余裕なんてない。


中身が全然子供なんだ。