それに…
現実問題もし、私も今陽生の子供を妊娠したとしたら?
恋人だし、当たり前だけど私と陽生だってそういうことはしてるわけだから、けっして人事じゃないんだよね。
毎回ちゃんと避妊はしてくれてはいるけれど、それでも100%安全なわけじゃないし。
たまたま今までが運がよかっただけで、この先そうならない保証なんてどこにもないんだ。
そうなったら…
そうなった時、私だったらどうするんだろう。
……私はどうしたいの?
「ん?どうした?」
ふと陽生の方を見た瞬間、目が合ってしまった。
「ううん。何でも…」
私は慌てて顔を横に振ると、視線を逸らした。
ぎゅっと上から手を握られたけれど、何故だか握り返すことができなかった。
結局、私も沙希と同じなのかもしれない。
まだまだ自分のことだけで精一杯で、正直そういうことを考えられる余裕なんてない。
中身が全然子供なんだ。



