甘い体温②・前編・


どう見ても20代にしか見えないんだけど…


あまりの完璧な出で立ちに呆気にとられてしまう。


しかも沙希が言っていた通り、その存在感といったら半端なくすごい。


はっきり言って怖いし。


どっちかっていったらそっち系の人?って例えたらいいのか…


さすが元ヤンだけのことはある。


いや、それ以上にヤバイかも…。


ちなみに、これは昨日陽生が寝る前にこっそり教えてくれたことだった。



「沙希あんたいい加減にしなさいよ!隠れてないでとっとと出て来いって言ってるのが聞こえないの!」



怖さを増す怒鳴り声。


片っぱしから部屋のドアを開けていく美佐子さんに、陽生が頭を抱え出す。


はぁ…と、うな垂れたしたちょうどその時――



…ガチャリ。客室用の扉が開いて、沙希がゆっくりと顔を出した。