もう、呆気にとられるしかなかった。
まったく悪びれもなくピシャリ言いきった沙希に返す言葉が見つからない。
……何よ、それ。
気に入らないって、たったそれだけのことで?
そんな訳の分からない理由で散々嫌味を言われてたの!?
くだらない。
なんちゅう自分勝手な言い訳!
「ちょっと、あんた!」
気づいたら苛立ちのあまり、沙希が病人だというのも忘れて詰め寄っていた。
体の奥底から沸々と熱いものが込み上げてくる感じ。
「人がさっきから大人しく聞いてれば好き勝手わめき散らして!
いい度胸してんじゃないの!」
やばい、すごくムカツク!
さらに睨みを利かし、沙希に詰め寄ろうとした瞬間、すかさず隣から手首を掴まれた。



