甘い体温②・前編・


堪え切れず、その胸にすがりつくと、陽生の手が私の後頭部をくしゃくしゃと撫でてくれた。



優しいシトラスの香り。


大好きな陽生の匂い。



それがすごく心地よくて、「う…」と子供のように声をもらしてしまった。





「…お姉ちゃん……」



そんな時、服の端を引っ張られ、私は陽生から顔を離す。


優の手が、力いっぱい私を握りしめていて、泣きながら何かを言いたそうにしていた。



「お姉ちゃ……」


「優……」



何度も私を呼ぶ優に、私は再びしゃがみこみ、その小さな手を握りしめた。



「…一緒に、来てくれないの?」



優がとても悲しそうに涙をぽろぽろとこぼす。



「僕たちと家族になってくれないの?」



その、あまりに切なすぎる声に、私はたまらず優の体を抱きしめた。