「だから行けない、私の居場所はそこじゃない」
「果歩…」
「それに…見つけたんでしょ?」
「えっ?」
「そっちだって、ちゃんと自分の居場所見つけたんでしょ?」
だから、そんな幸せそうな顔してるんでしょ?
そんなに穏やかな目をしてるんでしょ?
誠二さんがいて、優がいて。
本当の愛を知ったから、こんなに優しく笑うことができてるんだよね。
「だったらそれでいいじゃない。もう、これでお終い。
お互い過去に縛られるのはこれで終わりにしよう」
「果歩っ…」
本当はちゃんと分かってた。
母も寂しがってたことを。
ずっと苦しんでたことを。
一人で。夜中に泣いてるところを何度も何度も見てたから。
だから…
「大丈夫、私はちゃんと歩いて行ける。
私のことは気にしなくていいから、今は自分のことだけ考えてなさいよ!」



