「私、今幸せなの」 「えっ…」 「すごく幸せなの」 そう言葉にすれば、不思議なぐらい心が軽くなっていた。 自分でも驚くほど穏やかな声だったと思う。 何もかもがふっきれて、なんのためらいなしに母に笑顔を向ける自分の声。 「今まで生きてきた中で一番幸せなの。……だから、一緒には住めない」 「果歩…」 「この先、それだけは絶対にない」 母の顔が一瞬にして曇ったのが分かる。 少し唐突な気がするけれど、でも…、これが私の本音だから。 私の今の素直な思いだから…