こんな風にちゃんと向い合ったのっていつぶりだろう?
たぶん、記憶にほとんどないぐらい遠い昔の話し。
いや、ひょっとしたらこれが初めてなのかもしれないな。
「…起きてて、平気なの?」
「えっ…」
「なんか辛そうだから…」
私の言葉に、「ええ」と戸惑い気味に頷いた母をじっと見つめる。
……少し痩せた?
ううん。それだけじゃない。
こうしてちゃんと見ると、顔付きも、雰囲気も、昔とは何もかもが違って見える。
この前会った時よりも、やせ細った母に、病気と言う現実を改めて突きつけられたって感じがして、胸がチクッとした。
「ごめん、単刀直入に言うわ」
それでも。今の私に迷いはない。
もう、逃げないと決めたから…



