優の視線が私の後ろにそそがれて、私も同じようにそこに視線を移す。
振りかえるとそこには……
「お母…さん」
パジャマにカーディガンを羽織った母が、少し辛そうに立っていた。
隣には、旦那さんの誠二さんが母を支えるようにしてこちらに視線を向けている。
私は思わず立ち上がり、母の方へと体を向けた。
「急に驚かせちゃってごめんね。果歩ちゃんの話しをしたら、どうしても会いたいって早奈江が言うもんだから」
誠二さんがそんな私を見て、複雑そうに笑顔を向ける。
「あ、いえ……」
母と視線がぶつかりあって、思わずゴクッと息を飲む。
「お姉…ちゃん」
優が顔色を変えた私に気づき、心配そうに私の手を掴む。
ギュッと握る小さな手。
私を見つめるその顔が、今にも泣きだしそうだったから、私は咄嗟に肩をすくめ、優の頬に手を当てた。



