甘い体温②・前編・


抱きしめてるのに、逆に抱きしめられてる感覚。


こんなに、小さいのに。


ちゃんと現実を見てる優。


こんなに幼いのに。


私なんかよりもずっとずっと大人な優に、涙が止まらなかった。




「…ッ…嫌いになんか、ならないよ」



私はゆっくりと体を離し、優と視線を合わせた。


本当、何やってるんだろうね私。


優はちゃんと前を見てるのに。


逃げずに現実と向き合って私を受け入れてくれているのにね。


なのに私は逃げてばっか。


現実から目を逸らしてばっかりだ。



「優、ごめんね」



謝るのは私の方。



「優は何も悪くないよ」



悪いのは全部、私が弱いせいだから…