それでも必死に涙を拭い。
どうにか落ち着きを取り戻した私は、多少の罪悪感を抱えたままトイレからノソリと顔を出した。
さすがにこのまま閉じこもってるわけにもいかないし…
そうだ。お詫びのしるしに優にジュースでも買っていってあげようかな。
正直、今の私にはこれぐらいのことしか思いつかない。
「ごめんね、優…」
そう呟き、自販機を探そうと談話室へと向かった時だった。
「ねぇ、先生?」
突然優の声が聞こえ、私はハッと足を止めた。
やけに静かな談話室。
周りには他に誰もいない。
見ると、そこには私に背を向けるようにして、優と陽生がソファーに座って何かを話していた。



