甘い体温②・前編・


いったい私を何だと思ってるの!?


冷たく遠ざけと思ったら、今度は何食わぬ顔して近づいてくる。



「いい加減にしてよっ」


「果…」


「私はあの人の都合のいいおもちゃなんかじゃないのよ!」



一人の人間なのに。


これじゃあまるでペット扱い。


ううん。下手したらそれ以下だ。


こんなふうにあの人の身勝手で振り回されて、


気まぐれに惑わされるなんて、もううんざりなのよ!



「…果歩……」


「行かない」


「…えっ?」


「絶対あの人の所なんて行かない!」



何が病気よ!何が寿命よ!


散々今まで私のことほったらかしにしといて、今更母親ぶるなんて許さない!



絶対、あの人の言いなりにはならないから!