「ごめんな。今の医学ではどうすることもしてやれない」
まるでドラマのワンシーンを見ているようだった。
どこか遠いところで、もう一人の自分がぼーっと他人事のように聞いてる感覚。
思わず手をぎゅっと握りしめると、陽生の手も同じように強く握り返してくれて。
「それでな。果歩」
私の手を強く握りしめた陽生が、少し言いにくそうに私を見る。
「一緒に暮らしたいって言ってるんだ」
「……えっ?」
「できるなら、少しの間だけでもいいから果歩と一緒に暮らしたいって。そう言ってるんだけど、果歩はどうしたい?」
「えっ……」
衝撃だった。
たぶん、下手したらこれが今日一番の驚きなんじゃないだろうか。
唖然と言葉を無くした私と、少し複雑そうに私を見る陽生。
見つめ合ったまま、指先一つ動かすことができなかった。
だって…



