「ごめんな。こんな唐突にしか言ってやれなくて」
私の両手を掴み、今度は陽生がベンチの下にしゃがみこむ。
その顔は、すごく心配そうに私を気遣ってくれてる様子だった。
「ううん。こっちの方こそごめん。何か変な気を使わせちゃたみたいで」
ここに来るまでの間、陽生も陽生なりにずっと辛かったんじゃないのかな。
きっと、告げる方だって苦しいに決まってる。
「いや、別に俺は…」
「ほんと、ごめんね」
そんな陽生を見下ろしながら、私は申し訳なく言った。
それでも、以外にも冷静に受け答えしている自分に少しホッとしていた。
ううん。
ていうより、正直まだ半信半疑って言った方のがいいのかもしれない。
だって、
「ねぇ、でも本当にあの人がそんなこと言ったの?」
やっぱりまだ信じられない。
確かに、少し痩せたなとは思った。雰囲気だって弱々しいとも思った。
けどまさか、
まさか後半年の命だなんて、とてもそんなふうには見えなかったから。



