甘い体温②・前編・


「果歩、母親に会って来い」


「えっ?」


「母親に会って、ちゃんと向き合って来い」



それは、あまりにも突然だった。


突然過ぎて何をどう判断したらいいのか分からず、ただ顔を歪ませるしかなかった私。



「…えっ?急に、何言ってるの?」



正直それしか出てこなかった。


だって、昼に話してた時とは言ってることが全然違う。



「急に何よ。昼間はもう少しゆっくり考えろって言ってなかったっけ?」



そうだよ。


もっと冷静に考えろって…


焦らずゆっくり、時間はたっぷりとあるんだからって、


そう言ってなかったけ?



「状況が変わったんだ」


「えっ、…状況?」


「ああ、はっきり言って時間がない」




………時間がない?




そう言って、次に陽生から発せられた言葉は予想もしないものだった。