だから、すごく心配だったんだよね。
「果歩……」
「正直ここに来るまでビクビクだったんだよ。どこに連れて来られるんだろうって」
ひょっとしたら私の思いすごしかもしれないって何度も思ったりもしたけれど。
でも、やっぱりあまりよくない所なんじゃないかって。
「ずっとドキドキしてたんだからね」
本当は今もドキドキしてる。
何に?って聞かれたら上手く答えられないけれど。
でも、陽生の一つ一つの表情にビクビクしちゃったりして。
自分でも驚くぐらい妙なざわつきを感じてるのは確かだった。
「そっか…ごめんな」
私の言葉を聞いた陽生の表情がじわじわと曇っていく。
ほら。やっぱり今日の陽生はいつになく様子がおかしい。
切なそうに目を伏せる陽生を見て、チクッと胸に違和感を感じずにはいられない。
「ふっ、俺もまだまだ詰めがあまいな…」
「本当…だよ」
それでもなんとか笑顔を向けた瞬間、より切ない顔をした陽生の右手がそっと私の頬に触れた。



