甘い体温②・前編・


「ふっ。バカバカしい」


「……だな」



そう言って2人して笑い合った私達。


その瞬間ザワッと心地いい秋風が吹いて、すごく気持ちいい気分になった。



「よかった」


「え?」



やっぱりこの笑顔が一番好き。


陽生の優しい笑顔を見つめながら、ホッと肩の力を撫で下ろした。



「やっといつもの陽生らしくなった」


「えっ?」


「だって、さっきからずっと難しい顔してたんだもん。ほら、ここに皺を寄せて」



私は少し眉を下げ、陽生に教えるように自分の眉間に指を差した。


本当はさっきから気になってたんだよね。


胸の辺りがモヤモヤっていうか。


だってあまりにも陽生が無口過ぎるから…



「ひょっとして私、陽生に何かしちゃったのかなって」



何か怒らせちゃったのかって、内心ドキドキしてた。


それでもなくて最近ずっと陽生に迷惑ばかりかけてたから…