甘い体温②・前編・


不気味な静けさが漂う中、ひたすらドキマギする気持ちを押し殺して陽生を見つめた。


けれど…



「まだ内緒。てか着いてからのお楽しみ。つーかそんなに怖いなら目瞑ってろ。

このまま俺がゆっくり誘導してやるから」



陽生はそう言って、ちゃんと答えてはくれなかった。


もうっ。


こういう肝心な時にかぎってす~ぐはぐらかすんだから!


納得がいかず、少しふくれっ面で睨んだけれど、すでに陽生は前を向いていて思いっきりスル―されてしまった。


もーっ。


ちょっと本気で怖いんですけど…


そう思いながらもどうにもできず渋々足を進める私。


いわれた通り目をぎゅっと瞑って、ひたすら階段を上り続けた。


そしてどれくらい経ったんだろう。



「よし、いいぞ。そろそろ目開けてみろよ」



陽生にそう言われ、ゆっくりと瞼を開けた瞬間…




……あっ。