甘い体温②・前編・



急に怖くなった私は、たまらず陽生の腕にぎゅっとしがみ付いた。



「ん、どうした?」



そんな私に気づいた陽生が足を止め、私の顔を覗き込む。



「ちょっと…怖い」



ていうよりかなり怖い!


昔から、幽霊とか心霊スポットとか、そういう類いのものがとにかく苦手。


そう思いながらさらに強くしがみ付くと、すぐにフッと陽生が口を緩める気配がした。



「果歩、大丈夫だからちょっと手、離してみ」



そう言って陽生はすぐにその手を私の腰に回した。


そしてギュッと私を抱き寄せて。



「これなら平気?」



柔らかい声でそう言って、またゆっくりと歩きだそうとする。



「ねぇ、今からどこに行くの?てか何するの?」



少し怯えながら陽生を見た。


とうとう聞いてしまった。


相変わらず、暗くて陽生の表情は今一分からないけれど。