甘い体温②・前編・


昼休憩の時は普通だったはずだよね?


私が寝てる間に何か変わったことでもあったんだろうか?


こんな無口な陽生を見るのは初めてで、妙にそわそわしてしまう。


結局、どこに向かってるのかも、今から何が起こるのかも分からないまま、たどり着いたのは予想もしない所だった。



「よし、着いたぞ」


「えっ、ここって…」



それから1時間ぐらい経ったのだろうか?


目の前はシーンと静まり返った何処かのだだっ広い駐車場。


街灯も所々しかなく。はっきり言ってとてつもなく暗い。


即されるように車から降りれば、そんな光景を見渡しながらただ唖然とするばかり。



「一応懐中電灯も持っていくか」


「へっ?」



……懐中電灯?


手に持っていた紙袋と交換に懐中電灯を渡された私。



「悪いけど、ブラはここで留守番な。少しの間いい子で待ってろよ」



バタンと、助手席のドアを閉めた陽生が私の手をぎゅっと掴む。


そのまま私の手を引っ張ると、すぐに強引に歩きだした。





「ほら、こっち」