甘い体温②・前編・


病院を出て車に乗り込むとすぐ、陽生は私の方を見ながらエンジンをかけた。



「お腹すいたか?」


「えっ?」



そう言えば、昼から何も食べてないような…


でも、正直それどころじゃなかったから。



「あ、うん。少し…」



何となくお腹に手を当てた。


戸惑い気味に答えると、陽生は分かった。と言ってすぐに車を発進させた。


無言のまま、また前だけを見て…




そして着いたところは意外や意外。ハンバーガーが有名なファーストフード店。


陽生は何の迷いなくそこにドライブスルーすると、再び私の方を見てこう言った。



「悪い、とりあえず今日はここでもいいか?」


「えっ、うん」


「何でもいいから好きなもん頼めよ。どれがいい?」


「えっと、じゃあ……」



はっきり言って驚いた。


陽生でもこんなところ来るんだ。


ていうより、こういうお手軽な物も食べるんだって。


だって、似合わない。


今までいろんなところに食べに連れて行ってもらったけれど、正直こういうお店は初めてだったから。