いずれ俺だけでも一度話をつけようとは思っていた。
だからちょうどいいって言ったらちょうどいい。
でもまさか、このタイミングで現われるとは思ってもみなかったけれど。
「えっ…」
俺がそう言うと、岩瀬早苗の瞳が少しだけ驚いたように開いた。
「ってことはやっぱり果歩は……あの子は今あなたと一緒に?」
「ええ。一緒に暮らしています」
まるで俺達のことをうすうす感づいていたような口ぶり。
まぁ、でもじゃなかったらきっと今ここには来なかったとは思うけれど。
俺は持っていたカップをテーブルに置く。
岩瀬早苗はそんな俺の行動を半分どこかうろたえたように見てる感じだった。
「でもどうしてそう思ったんですか?」
俺はカップから視線を上げ、目の前の岩瀬早苗をじっと見た。
「あ、いえ……何となく」
「……何となく?」
「あー…いえ、この前病院で2人を見た時すごく親しそうな感じだったので、だからもしかしてって…」
ああ、なるほど。
だから今日ここに来たってわけか。



