甘い体温②・前編・


「せ、せめて家に帰ってからにしない?」


別にするのは嫌じゃない。


ただ、場所が場所だけにどうもさっきから落ち着かない。



「だから、何?なにもこれが初めてってわけじゃないのに?」


「っ…そ、そうだけど……」


それはそうなんだけど…


確かに、以前もこんなようなことがあったけど。


ここで、流されてしちゃったりもしたりしたけれど。


けど…けど…



「却下」


「ひゃっ、で、でもっ、もしこんなところ静香さんに見つかったりしたら…」



考えただけでも恐ろしい。


ほんと、いつ誰が帰って来るか分かったもんじゃないのに…


再び襲いかかってくる陽生の唇を慌てて抑えると、すぐにはぁ…とため息が聞こえてきた。


そして私の上からスッと陽生の重みが消えていく。