「せ、せめて家に帰ってからにしない?」
別にするのは嫌じゃない。
ただ、場所が場所だけにどうもさっきから落ち着かない。
「だから、何?なにもこれが初めてってわけじゃないのに?」
「っ…そ、そうだけど……」
それはそうなんだけど…
確かに、以前もこんなようなことがあったけど。
ここで、流されてしちゃったりもしたりしたけれど。
けど…けど…
「却下」
「ひゃっ、で、でもっ、もしこんなところ静香さんに見つかったりしたら…」
考えただけでも恐ろしい。
ほんと、いつ誰が帰って来るか分かったもんじゃないのに…
再び襲いかかってくる陽生の唇を慌てて抑えると、すぐにはぁ…とため息が聞こえてきた。
そして私の上からスッと陽生の重みが消えていく。



